3年生の製図課題講評会に小野里さんと一緒にお邪魔する。
その前に、図書館で修論資料のコピー。東北大の10分の1もない位の小さな小さな図書館。東北大が24時間開館なのに対して、昼間限定。コンセントもほとんどなく、スキャンやパソコンをつなぎにくい。やはり旧帝大は恵まれている。
1時ちょい過ぎに教室へ。
「環境フォーラム」というちょっとわかりにくい設定の課題。いろいろな意味で自由度が高く、概念の形成から求められる難易度の高い課題。長方形の敷地が与えられているものの、具体的な場所の設定は各自に任されていて、ほとんどの人がその設定を行わなかった。場所を読み込めないため、幾何学にのみその解を求めるものが多く、形の決定理由に説得力が生まれにくかった。 その中で優秀案を3つほど。
あたまひとつ抜けているのがS君。煉瓦壁という一見重いモノで造ったボリュームを宙に浮かせたプロジェクト。煉瓦は白く塗られ(←これは流行か?)、抽象化されている。ふたつの環状のボリュームが高さを変えて組み合わせられる。外部に対して閉じ内部に大しては開放を行い、地盤面の操作により少ない要素にも関わらず豊かな空間を形成している。とにかく図面が繊細で好印象。2年後期のプレゼンよりも、ずっと良い雰囲気で話すことができるようになった。検討に必要な断面が書いてなかったり、構造的にどうかと思う部分はあるが、まだ専門科目がはじまったばかり。それらはこれから解決できる課題。いろんな意味で成長が楽しみな人材。
次に、圧倒的な大きさの模型と、手馴れたグラフィックワークが目を引くN君のも挙げておきたい。植物の成長により廃墟化してしまうことを見込んで建築をつくるプロジェクト。他の方の評価は高かったが、私は形態の造り方が流行りモノすぎる感があり、そこについては推すことはできなかった。時間軸を導入する概念はとても良いが、選んだ敷地やプログラムが微妙。そしてもっと造形力を磨いてほしい。ヒントは近年の建築ではなく、古い建築や資料にあるのかもしれない。朽ちても美しい建築は限られている。
3番手は、Wさんか。敷地の設定がなかったのが痛いが、円弧を上手く利用しシークエンスをつくっていた。他の円形プランは中心から短冊状にプランニングしていたのに対し、外周部の利用を主としたところが上手い。地下の水場から地上へ、そして屋上へ・・・。連続性のあるとてもポエティックなプログラム。絵心があるならパースで攻めてほしかったプロジェクト。残念なのは、シークエンスを阻害するボリュームが置かれてしまっていたことや、円の半分がまったいらで安直だったこと。そういうわけで3位扱い。
講評会後、小野里さん、安森さんといつもの呑鳥へ。焼き鳥が80円から95円に大幅値上げ・・・(--;) まぁそれでも、安いほうではあるが・・・。そこでメディアアーツ専門学校の教員連中とばったりあってしまう。2時から呑んでいるらしく、皆さん泥酔い気味。ある方に「ディテールばっかじゃなく・・・・以下略」と言われる。しかし、彼にディテールの話をしたことはない。もちろん彼が私の物件を見たこともない。実は挨拶を二度程しただけである。なのにこの言われよう。そして「見学会に呼んでくれ」と言われる。さて、貴方を呼んで私に何かメリットはあるんでしょうか?彼が私の建築が全くわからないように、私も彼の建築が全く理解できない。普段の会話も成立しないのに、お互いの建築について会話ができるとは思えない。ただ、こちらが避けても近づいてくるパワーには敬服します。実は人嫌いの私・・・。
しかし、たまに公の場に出ると思うこと。私って、ほんと苦手な人が多い。一方、施主を含めて私の周りはいい人(善人)ばかり・・・。相当迷惑をかけているとは思うけど、とても助かっています。
写真はS君、N君、Wさんのもの


